元本保証でも安心できない!?
株やFXで失敗したといった話を耳にすると、そのような投資は危ないものだと思う人は多いはずです。
実際に失敗している人も大勢いますし、リスクのとり方を間違うことで大事な資産を失うケースもあります。
特に日本では、そういった失敗を恐れるあまり、安全を優先し、元本保証で資産運用を考える風潮があります。
そして、色々金融商品や投資先を探しますが、結局は『安全性は高いが収益性は低い』ものしか見つかりません。
●参考 ⇒ 元本保証で高金利を探せ!
『国債』や『ネット銀行の定期預金』は、その中でも比較的金利は高く、預け入れ期間が長いものを選べば、さらに条件が良くなります。
5年、10年使う予定がないまとまったお金がある人は、こういった運用を考えるかもしれません。
ですが、これを選択した時点で、一つリスクをとったことになることを、知っておかなければいけません。
そのリスクとは時間です。
この”時間”には2つのケースが考えられます。
長く預け入れるリスク
@金利が上がるリスク
まず一つ目は、預け入れている期間に、金利が大きく上がることが考えられます。
途中解約ができない場合、最初の預け入れ時に約束された金利のまま、満期までの時間が過ぎることになります。
Aインフレになるリスク
日本は資源を持たない国です。
輸入穀物などの食料や、石油などの燃料が、世界的な問題で価格が上昇した場合、モノより通貨の価値が相対的に下がることが考えられます。
10年間預け入れて、利回りの合計が20%あったとしても、モノの価格が50%上昇してしまうと、数字上は元本割れしていませんが、実質元本割れと同じ結果になります。
上記の対応策としては
A. 預け入れ期間を1年にし、毎年預け入れなおす。
B. 途中解約が可能かどうか、また違約金の発生があるかを確認しておく。
C. 外貨や、純金などの資産に変えることができる準備をしておく。
また、運用方法によっては知らない間に、もう一つリスクをとってしまっている可能性があることも確認しておきましょう。
それは、通貨の偏り、つまり円とういう通貨だけで資産を持つというリスクです。
ひとつの通貨だけで資産を持つリスク
高度経済成長をしている時代は、その国の通貨は強くなっていくので、ひとつの通貨だけで資産を持つことは、資産を増やす有効な手段にもなります。
ですが、成長が止まったり、衰退していく国の通貨は、成長著しい通貨と比べると、価値は大きく下がっていきます。
「GDPの数字」や「人口の予想推移」だけを見てもわかるように、日本はこれから大きな成長が望みにくい状態です。
そういった国の通貨(日本円)だけで、資産のほとんどを持つことは、それ自体がリスクに繋がります。
上記の対応策としては
A. 預金の一部を外貨や、純金(ゴールド)などの資産に分散する。
B. 外貨建MMFなど、外貨建ての投資信託の勉強し、投資する。
C. 外貨建ての債券(外国債券)の勉強し、投資する。
といった方法があります。
◆参考ページ⇒ 外貨建ての資産運用の手数料や税金、リスクなどの比較はコチラ
A⇒B⇒Cと難易度は高くなりますが、リスクを管理するうえで、一般の人でも可能なリスクマネジメントになります。